ノーベル文学賞というものにどうも違和感があります

文学が役に立たないと言うつもりはない。確かに医学、物理学、化学などに比べると、文学が社会にどう貢献するかという所に位相の違いを感じるが、それは大したことはない。むしろ違和感があるというのは、文学賞があるのに絵画賞や彫刻賞や音楽賞がなぜないのか、というところかもしれない。

今回、文学賞候補にボブ・ディランの名前があった。ボブ・ディランといえばピンと来るのは音楽である。歌である。しかし、歌には歌詞が伴う。歌詞は詩でもある。それは文学の一種とみてもよい。ヘリクツかもしれないが、だったらどんな歌の作者であれノーベル賞候補になり得るのかもしれない。

ところであなたはボブ・ディランの歌を何か聴いたことがあるだろうか? 覚えている歌があるだろうか? 私の世代だって、多分、一曲も知らないという人が大勢いると思うし、最近の若者だと名前も知らないという人がいるかもしれない。モーツァルトは何百年も後に自分の曲が世界中で聴かれていることを予期していただろうか。今ヒットチャートに出ている歌手達はどうなのだろうか。

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