算数を実生活で応用できない人が案外多いような気がします

知恵袋のような質問掲示板を見ていると「間に合うでしょうか」系の質問が案外たくさんある。例えば、今から単語を1900覚えたいが受験までに間に合うか。問題集をやりたいが間に合うか。1年間で偏差値を50から60に上げたい。間に合うか。

そんなの本人も分からなければ他人に分かるわけがないと思うわけだが、間に合うという回答を投稿する人がいるので驚く。その人は間に合ったという根拠があるらしいのだが、その人が仮に間に合ったとして、質問している人も間に合うという自信はどこから来るのかよく分からない。

それはそうとして、間に合うかという質問はソフトウェア開発の現場でもFAQである。それどころか、ソフトウェア開発にかかる時間の殆どは間に合うかどうかの判断に使っているのではないかと思うことがある位だ。

間に合うかどうかは、工数の見積もりと開発力を使って計算する。ざっくりした話だが、10人月の仕事を2人でやれば5か月かかる、そういうことだ。プログラマーの個人能力差は場合によっては100倍になるといわれているから、このザックリさは尋常ではないのだが、なぜか見積もった期間は必ず間に合わない方向にシフトするという法則がある。

それもそうとして、単語を1900覚えるのに間に合うかどうかは、試しに10個でも20個でも覚えてみて、それにかかった時間が分かれば、1900ならどれ位かかるのか計算できるはずだ。小学校の算数の知識で出来ることだと思うのだが、もしかして、それができる人が実は殆どいないのではないかと最近疑惑を感じている。進行状況によって計画を修正するなんて話、ソフトウェア開発の世界では常識だが、受験勉強の世界では見たことがないからだ。

入学試験は知識を全部完成させなくても、できるところまで全力でがんばって勝負すれば実際何とかなるからかもしれない。

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