東京オリンピックのチケットの抽選申し込みは今日が最終日。変更しようかなと思い、事前に申し込んでおいた内容を確認してみたが、

申込内容の追加・変更は、マイチケット内の申込をすべて取消してから、再度、申込手続を行ってください。

という仕様にあっさり敗北した。あの手順をもう一度繰り返せと言われてやりたがる人はいないだろう。

ところで、2020年のオリンピックでは「観客が競技会場で撮影した動画をＳＮＳなどネットに投稿することが禁じられる。」(朝日新聞)という報道があって話題になっているようだが、チケット抽選の申し込み時に必ず読んでくださいという「東京2020チケット購入・利用規約」の51条まである全規約を読んでから申し込んだという人がどれ位いるのだろう。報道では自撮り動画をSNSに乗せるのを禁止、という話が紹介されているようだが、実は動画だけでなく写真や音声も対象だ。

競技を公開するのは禁止というのなら分かるが、お友達との記念撮影もダメなのである。ただし、規約では事前に許可を取ればいいことになっているので、もしかすると画像を審査サイトにアップロードすれば、AIが顔認識をして選手が写っていないことを判定して問題なければ公開を承諾する、といった最先端のサービスを想定しているのかもしれない。IT大国の日本だからその程度のことは朝飯前なのだ。

チケット保有者は「ご自身が撮影され、録画され、特定され、その他の方法により記録されること」に同意する、という条文も面白い。撮影や録画は毎度のことだが、特定され、というのがミソである。会場に入ったら最後、監視カメラによる顔認識機能が発動して、会場を出るまで、いつどこにいたか、全て記録されてしまっても文句は言えないのだ。