ポンピング

先日、最近の自動車はABSがあるので急停車したいときはブレーキを踏み込むのが常識、という話を書いた。

私が免許を取った頃はポンピングといって、ブレーキを踏むときは数回に分けて踏めと教わった。踏み込むとタイヤがロックしてスリップして激突して死ぬ、というのである。だから、ブレーキを思いっ切り踏み込むという行動は身体が覚えていない。

先日も車が公園に突っ込む事故があった。幸い死者は出なかったのだが、思わぬところに車が突っ込むタイプの死亡事故はたまにある。ブレーキ痕がないが運転手はブレーキを踏んだという共通点がある。実際はアクセルを踏んていたのではないかという疑惑があるが、定かではない。

ここで気になるのは、本当にブレーキを踏んだのなら、ポンピングするはずだから、加速したまま突っ込んで事故になることはないだろう、ということである。アクセルをポンピングすれば車がガクガクするはずだから、間違ってアクセルを踏んだことは気付くはずなのだ。

しかし、それは何十年もペーパードライバーを続けてきた私の誤解で、今の運転手は緊急時にはブレーキを踏み込むのだ。ポンピングなどという操作はしない。なぜなら、今の車はブレーキを踏み込むと最短時間で止まるのである。教習所も、緊急時にはブレーキを踏み込むように教えているところがあるようだ。

だから、間違ってアクセルを踏んでいたら踏み込んだまま足を離さず、最高の加速をしてしまうのではないか。そして歩行者が死ぬ。

もし私の想像が当たっているのなら、安全性を高めるための改良が、かえって交通事故の死者を増やすような結果を生み出したことになる。タイヤのロック回避で助かる命もあるから単純に悪だと決めつけてはいけないが、何事にもメリットもあればデメリットもあるということか。

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