オスプレイの事故に人的要因という言葉がよく使われているようです

人的要因というのは機械の欠陥ではなく操作する側の問題だという意味だろう。私はユーザーインターフェースが専門だから断言できるが、人的要因の事故が多発するような機械は、デザインに欠陥があると考えるべきである。間違えやすい操作体系は、機械の欠陥と同じ危機感をもって対処すべきだ。なぜならば、機械の欠陥であれデザインの問題であれ、事故が発生したときの被害は同じだからだ。

こんなことは今更主張する必要はない。というのは、航空機のコックピットはユーザーインターフェースが究極に洗練されたデザインが採用されているからだ。今まで航空機の事故は数え切れないほど発生していて、その殆どが死亡事故という最悪の結果になっている。だから、デザインする側も、どうすれば事故が防げるかという視点を最優先にして設計しようとする。

それにも関わらず人的要因のミスによる事故が発生するというのは、玄人の視点からいえばおかしいのである。しかし、素人にはそのような予備知識はないだろうから、オスプレイが人的要因で事故を起こしたといわれたら、機械の問題ではないから大丈夫なのだと誤解するかもしれない。人的要因による事故が多発するような飛行機は、何か欠陥があると考えるべきなのである。

なお、オスプレイの事故率が高いか否かという点についても議論はあるようだ。事故を起こす可能性がある飛行機を全て排除すれば、この世の中から飛行機は絶滅してしまうだろう。

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